なぜセブンイレブンは悪くないの?FC問題に寄せる認知論への招待
セブンイレブンのドミナント戦略によって苦境に立たされたオーナーの記者会見について、私のTwitterでの発言に対して批判的な反応がありました。
せっかくなので返答しようと思考していると、人間の認知の傾向を説明するのにいい機会であることを発見しました。
また、私自身の思考の癖についても再発見がありました。
全て書くと、ツイッター上では長くなりすぎるし、せっかくなのでコンテンツにすることにしました。
「良い」「悪い」は真実ではなく、人間の自動的な判断の産物にすぎない。
というのが私の立場です。
人間は五感を通して世界を知覚した時に、瞬時に、自動的に、良い・悪いの判断をするようになっています。
人間は動物の一種ですから、生存と生殖に役立つ成果を合理的に得ようとする遺伝的性質を持っています。
「これは良い。手に入れよう。」
「これは悪い。排除しよう。」
そういった判断を効率的に下せるように、人は遺伝子にプログラミングされています。
人は、糖・リン酸・塩基によってコーディングされたDNAと呼ばれるプログラミングによって完全に自動的に動いているマシーンです。
獲物を得る時、危険なもの・不要なものを排除する時、生殖の相手を評価する時、いちいちデータと仮説を元に論理的な判断を下すようにはできていません。
このような短絡的で合理的な思考の傾向を、心理学用語でヒューリスティックと言います。
また、近年の脳科学の知見によると、「◯◯しよう」と意識する10秒前には、そのための行動の指令が体に送られるということが分かっています。
先に行動が作られてから、意識が作られるのです。
よく考えて動いている様で、実際には自動的に行動しているのが人間なんだということです。
この様な性質をもつ人間は、自動的にくだした「良い」「悪い」の判断を、さも真実の様に思い込んで生きています。
小は「あの人は可愛い・カッコいい」「私は成功している人間だ」「あいつが悪い」「私のいるこの環境が悪い」から、
大は「私の民族は素晴らしい」「あの国が悪い」「私の思想は素晴らしい」「あの宗教が悪い」まで、
様々な「良い」「悪い」を真実だと思い込んでいる大多数の人々が、この世界を構成しています。
実際には、人間が「良い」とか「悪い」とかの意味をつける前には、世界の側には何も意味もないのです。
「◯◯が悪い」と誰かが言った時、それは真実ではありません。
その人が体験している世界の中にのみ存在している、自動的な判断の産物です。
それが私の立場です。
私は自動的に
「契約書を読まないなんて経営者としてクソでだろうがボケえ!」
という意見を持ちました。
まあ、なんて自動的!
「世界には良い悪いなんてない」と言いながら、自分自身が、「契約書を読まないのはクソ」という判断をして、喧嘩腰の発言をしようとしているワケです。
自動的に。
この自分自身のマシーンっぷりに気づいたことは、今回のリプライに対する思考の中で1番の収穫です。
「私は自動化された機械だ」と知覚できることです。
今回の様な批判的なリプライをもらった時に、自動的な反応として「何言ってんだボケ」と返すこともできるし、この記事の様に、機械的な自分自身を見つめるコンテンツを作成することもできます。
これは人生のあらゆる側面に応用ができます。
誰かが何かを言う。
そしてそこに何らかの良い・悪いの意味をつける自分自身がいる。
何かが起こる。
そしてそこに何らかの良い・悪いの意味をつける自分自身がいる。
マシーンとしての自分が行なっている自動的な意味付けなんだと分かれば、そこにどんな意味を付け直すことも可能です。
世界を再創作するのです。
その力が人間にはあります。
まずは「良い」「悪い」はマシーンとしての自分が自動的につけた意味なんだという視点を提案します。
なぜセブンイレブンは悪くないのか。
なぜセブンイレブンは悪くないという方向に話を持っていくのか。
根本的には答えは出ています。
そもそも「悪い」ものごとは世界に存在しません。
「良い」「悪い」に縛られない自由な世界に、この記事を読んだあなたを歓迎します。
フォロワー100人くらいの弱小アカウントなので批判でも反応があると嬉しいです・・・!なんでセブンイレブは悪くない方に話を持っていくのでしょう?
— Adagio (@Murayoko1192Mew) 2019年4月16日
契約内容が酷過ぎでしょう。
おそらく契約書とかあまり読まない層を狙ってやっていたのでは?
銀行をリストラになってやっていた人のインタビューか記者会見で前歴から契約を渋っていたそうですから。
せっかくなので返答しようと思考していると、人間の認知の傾向を説明するのにいい機会であることを発見しました。
また、私自身の思考の癖についても再発見がありました。
全て書くと、ツイッター上では長くなりすぎるし、せっかくなのでコンテンツにすることにしました。
執筆:エンジニア兼しょぼいカフェバー店主の伊藤
「良い」「悪い」は、真実ではない
まず、セブンイレブンは悪いとか悪くないとかの話をする前に、「良い」「悪い」に関する私の立場を表明します。「良い」「悪い」は真実ではなく、人間の自動的な判断の産物にすぎない。
というのが私の立場です。
人間は五感を通して世界を知覚した時に、瞬時に、自動的に、良い・悪いの判断をするようになっています。
人間は動物の一種ですから、生存と生殖に役立つ成果を合理的に得ようとする遺伝的性質を持っています。
「これは良い。手に入れよう。」
「これは悪い。排除しよう。」
そういった判断を効率的に下せるように、人は遺伝子にプログラミングされています。
人は、糖・リン酸・塩基によってコーディングされたDNAと呼ばれるプログラミングによって完全に自動的に動いているマシーンです。
獲物を得る時、危険なもの・不要なものを排除する時、生殖の相手を評価する時、いちいちデータと仮説を元に論理的な判断を下すようにはできていません。
このような短絡的で合理的な思考の傾向を、心理学用語でヒューリスティックと言います。
また、近年の脳科学の知見によると、「◯◯しよう」と意識する10秒前には、そのための行動の指令が体に送られるということが分かっています。
先に行動が作られてから、意識が作られるのです。
よく考えて動いている様で、実際には自動的に行動しているのが人間なんだということです。
この様な性質をもつ人間は、自動的にくだした「良い」「悪い」の判断を、さも真実の様に思い込んで生きています。
小は「あの人は可愛い・カッコいい」「私は成功している人間だ」「あいつが悪い」「私のいるこの環境が悪い」から、
大は「私の民族は素晴らしい」「あの国が悪い」「私の思想は素晴らしい」「あの宗教が悪い」まで、
様々な「良い」「悪い」を真実だと思い込んでいる大多数の人々が、この世界を構成しています。
実際には、人間が「良い」とか「悪い」とかの意味をつける前には、世界の側には何も意味もないのです。
「◯◯が悪い」と誰かが言った時、それは真実ではありません。
その人が体験している世界の中にのみ存在している、自動的な判断の産物です。
それが私の立場です。
「契約書を読まないのはクソ」という私の自動的な思考っぷり
偉そうに言っていますが、私自身も人間というマシーンであることについて例外ではありません。おそらく契約書とかあまり読まない層を狙ってやっていたのでは?という1文に対して、
私は自動的に
「契約書を読まないなんて経営者としてクソでだろうがボケえ!」
という意見を持ちました。
まあ、なんて自動的!
「世界には良い悪いなんてない」と言いながら、自分自身が、「契約書を読まないのはクソ」という判断をして、喧嘩腰の発言をしようとしているワケです。
自動的に。
この自分自身のマシーンっぷりに気づいたことは、今回のリプライに対する思考の中で1番の収穫です。
マシーンであることに向かい合うと、自由の可能性がある
この人間という自動化された機械の偉大なところは、「私は自動化された機械だ」と知覚できることです。
今回の様な批判的なリプライをもらった時に、自動的な反応として「何言ってんだボケ」と返すこともできるし、この記事の様に、機械的な自分自身を見つめるコンテンツを作成することもできます。
これは人生のあらゆる側面に応用ができます。
誰かが何かを言う。
そしてそこに何らかの良い・悪いの意味をつける自分自身がいる。
何かが起こる。
そしてそこに何らかの良い・悪いの意味をつける自分自身がいる。
マシーンとしての自分が行なっている自動的な意味付けなんだと分かれば、そこにどんな意味を付け直すことも可能です。
世界を再創作するのです。
その力が人間にはあります。
まずは「良い」「悪い」はマシーンとしての自分が自動的につけた意味なんだという視点を提案します。
なぜセブンイレブンは悪くないのか
長々と認知論を展開しましたが、ここで最初の質問に戻ります。なぜセブンイレブンは悪くないのか。
なぜセブンイレブンは悪くないという方向に話を持っていくのか。
根本的には答えは出ています。
そもそも「悪い」ものごとは世界に存在しません。
「良い」「悪い」に縛られない自由な世界に、この記事を読んだあなたを歓迎します。